ごあいさつ

一般社団法人鹿児島県設備設計事務所協会
会 長  田中 義人

一昨年からの新型コロナウイルス蔓延症が、次々と置き換わる変異株により収束の兆しがありません。このコロナ禍の影響を受けわが国の総理大臣も次々と交代し、経済についても大きな打撃を受けています。また、世界では米国及び欧州を中心とした民主主義国家と中国・ロシアを中心とした権威主義的な国家との対立が強まっており、困難な時代にならないことを願うばかりです。
このような状況の中設備業界の流れとしては、昨年度4月より省エネ法がされました。国は2050年カーボンニュートラルの実現を掲げており、今後もさらなる強化が予想されます。 現在は大規模建築物においてZEB化の検討が続けられていすが、今後中小建築物へも求められるようになり、設備技術者の負担が増していくと思われます。
又、 昨今のデジタル技術を利用した業務の効率化においては、コロナ禍を乗り切るためのツールとしてもこれらが有効であることを実感しました。特にWebを活用した会議や、テレワークなどはすでに常識となっています。また、昨年末には鹿児島県主催の「建築設備技術者のためのBIM研修会」が開催され、協会でも20人以上が参加しました。 BIMは単なる「3Dが可能なCAD」ではなく、建築物のライフサイクルにおいてBIMを通じデジタル情報が一貫して使用される仕組みの構築であり、建築分野での生産性向上を目的
とするものです。設計・施工・運用を一元的に管理する必要があるため、設計側だけの対応では効果がありません。 そのため、操作の習得だけではなく提供するデータの内容や提供の方法など多くの課題があり、建設業界の各団体が協力しなければ迅速な普及は難しいと思われます。
設計段階においても今後BIMデータを技術計算や積算業務に使用し、業務の効率化がはかれるようになると思われます。今後の課題として前述の他、BIMを使用した設計業務における報酬の評価方法やBIMに対応対応できる技術者の育成などが考えられます。協会でも会員へのサポートを検討したいと思います。

本年度は九州・沖縄ブロック協議会鹿児島大会が開催されます。開催県として、大会の準備や運営に協会を上げて取り組んで参ります。
コロナ禍が現時点でどのように収束するかは予測できませんが、昨年同様知恵を絞り協会行事を実施の予定でいますので、正会員事務所の皆様、パートナー企業会員の皆様のご協力を頂きますよう宜しくお願い申し上げます。